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著者名 |
有吉佐和子 |
出版社 |
文藝春秋 |
出版年月 |
2011年07月 |
参考価格 |
¥847 |
頁数 |
352p |
ISBN |
978-4-16-713710-6 |
内容 |
【要旨情報】 無名の陶芸家が生み出した美しい青磁の壷。売られ盗まれ、十余年後に作者と再会するまでに壷が映し出した数々の人生。定年退職後の虚無を味わう夫婦、戦前の上流社会を懐かしむ老婆、四十五年ぶりにスペインに帰郷する修道女、観察眼に自信を持つ美術評論家。人間の有為転変を鮮やかに描いた有吉文学の傑作。
【出版社コメント】 無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が 売られ贈られ盗まれ、 十余年後に作者と再会した時――。 人生の数奇な断面を描き出す名作!
シングルマザーの苦悩、すれ違う夫婦、 相続争いに悩む娘の言葉を聴いてドキリとする親…
人間の奥深く救うドロドロした心理を 小気味よく、鮮やかに描き出す絶品の13話!
第一話 青磁ひとすじに制作を続ける陶芸家の省造。ある日デパートの注文品とともに焼きあがったその壺は見る者を魅了した。
第二話 定年後、家でぼんやりする夫を持てあました妻は、世話になった副社長へのお礼にデパートで青い壺を買い、夫に持たせた。
第三話 副社長の夫の部下の女性と、甥っ子を見合いさせるため二人を自宅に呼んだ芳江は、今どきの人たちに呆然とする。
第四話 青い壺に美しく花を生けようと奮闘する芳江。孫を連れた娘の雅子が急に帰ってきて、婚家の醜い遺産争いを愚痴るのだが。
第五話 老いて目が見えなくなった母親を東京の狭いマンションに引き取った千代子。思いがけず心弾む生活だったが……
第六話 夫婦ふたりで、戦後の焼け跡から始めたこじんまりとしたバー。医師の石田は、「御礼」と書いた細長い荷物を置いて帰った。
第七話 息子の忘れ物としてバアのマダムが届けてくれた壺をみて、老婦人は、 戦時中の外務官僚だった亡き夫との思い出がよみがえり、饒舌に語りだす。
第八話 長女が嫁ぎ、長男はアメリカに留学。姑は他界したある日、夫にレストランに誘われ……
第九話 女学校の卒業から半世紀、弓香は同級生たちと久しぶりに京都で集まる。戦争を経て子育ても終えた彼女たちは、家庭の状況も経済状態もそれぞれで……。
第十話 母校だったミッションスクールの初等科に栄養士として就職した、弓香の孫娘の悠子。野菜を食べさせたいと工夫を凝らすが、ある日…
第十一話 世話になったシスターが45年ぶりにスペインに帰郷するときいた悠子は、青磁の壺をプレゼントする。壺はついに、海をわたる!
第十二話 スペイン旅行中に急性肺炎になったという入院患者の男は、病室に飾った青い壺に触られそうになると、怒鳴るのだった。
第十三話 高名な美術評論家を訪ねた陶芸家の省造。スペインで見つけた「12世紀初頭の」掘り出しものとして、青い壺を見せられたが……。
解説 平松洋子
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目次 |
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ジャンル |
文庫 > 文芸・総合文庫 > 文芸・総合文庫2 > 文春文庫
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