【e-honおすすめコメント】
俳句は、「枯れた趣味」ではありません。小児がんの専門医が、日々の「心のゆらぎ」を名句に託して書きとめたエッセイ集。どれほどの鬱ならやまひ花茗荷。カジノ裏とびきりの星月夜かな。落ち込みのための小さなきっかけは日常の中にいくらでも転がっています。世の中に自分をつなぎ止めているものが、とてもはかないものだと思える時が特にあぶない。そんな時、俳句が舫い綱として、しっかりした存在でいれば、私の落ち込みも極限近くまでは行かないことが、最近になってわかってきました。俳句にこだわることは、強烈に現世にこだわることのように思います。――＜本書より＞

【出版社商品紹介】
「俳句は「枯れた趣味」なんかじゃない。私と「この世」を結ぶ舫綱です」という小児科医が、日々の心のゆらぎを折々の一句に託して書きとめた人気連載の単行本化。

【出版社コメント】
俳句にこだわる。生きることにこだわる。　俳句は「枯れた趣味」なんかじゃない。私と「この世」を結ぶ舫綱です―という小児科医が、日々の心のゆらぎを折々の一句に託して書きとめた人気連載の単行本化

夏―やさしいサディズム（やさしいサディズム
くすりと大風と時間　ほか）
秋―真っ赤ないのち（男と女と星祭
ぎらつく日　ほか）
冬―ゆらゆら（「ゆとり」と「あやとり」
恥知らず　ほか）