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著者名 |
毛利甚八 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2015年10月 |
参考価格 |
¥1,870 |
頁数 |
268p |
ISBN |
978-4-06-219694-9 |
内容 |
【要旨情報】 無知、無理解が、ピント外れの「少年法叩き」を生む日本社会を嘆く著者を、末期がんが襲う。病床で著者は生と死を見つめ直し、佐世保高一同級生殺害事件の加害者少女に贈る最期の言葉を紡ぎ始めた…。大ヒットコミック『家栽の人』の原作者だからこそ書けた、少年法を考えるための一冊。
【e-honおすすめコメント】 ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、戦後の裁判所のねじれた歴史に巻きこまれた思いを強めていたからである。矛盾の多い法曹界の戦後史を追跡し、中津少年学院で篤志面接委員となり、宮本常一の仕事を追いかけ“忘れられた日本”の風景を歩むなかで、司法現場と世間の感覚とのズレを実感するようになった著者が突き当たったのが、戦後の少年法が抱える問題である。第一部「少年法をめぐる戦後」では、少年法の成り立ちと戦後社会との関係を検証するとともに、神戸児童連続殺傷事件や光市母子殺害事件の現場のフィールドワークをおこない、非行少年の更生に携わり大きな実績を挙げる野口義弘・藤岡克義両氏への取材を敢行することで、戦後少年法が孕む本質的な問題をわかりやすく、かつ鋭く抉り出す。少年法への無知、無理解が、ピント外れの「少年法叩き」を生む日本社会の現状を嘆く著者に、二〇一四年夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転移していた。佐世保高一同級生殺害事件が起きたのは自身のがんを知った直後である。がんにおかされた病床で著者は生と死を見つめ直し、「佐世保の君」に贈る最期の言葉を紡ぎ始める。事件の背景、少女が犯した罪への考察は、物語で「少年の心の痛みを書く」ことこそミッション――『家栽の人』執筆は運命――だった自身への気づきとも重なっていく……。少女への問いかけを通し本当の更生とは何かを考え、人が生きて在ることの根拠を見つめる(第二部「佐世保の君への手紙」)。
【出版社商品紹介】 ヒットマンガ『家裁の人』の原作者だからこそ書けた、佐世保高一同級生殺害事件と更生の現実。少年法を考えるための一冊。
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目次 |
【目次】 第1部 原作者が迷い込んだ少年法の戦後史(『家栽の人』をふりかえる 少年法叩きの一五年を考える
少年院の世界 非行少年一〇〇人を雇った男―(株)野口石油会長・野口義弘 少年鑑別所からの大学進学、請け負います―学習塾フジゼミ社長・藤岡克義) 第2部 佐世保の君に贈る手紙(忙しすぎる夏―佐世保の君に贈る手紙 第一信 最高裁に乗り込む―佐世保の君に贈る手紙 第二信 ぼくが思春期に出会った死―佐世保の君に贈る手紙 第三信 維摩詰の足元で―佐世保の君に贈る手紙 最後の手紙)
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ジャンル |
法律 > 法律学 > 刑事訴訟法 > 少年法
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