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著者名 |
白石典之 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2017年06月 |
参考価格 |
¥1,815 |
頁数 |
248p |
ISBN |
978-4-06-258655-9 |
内容 |
【要旨情報】 小さな遊牧民グループの若きリーダー、テムジンは、厳しい自然環境を生き抜くため、良質の馬と鉄を手に入れ、道路網を整備し、モンゴルの民の暮らしを支え続けた。そして、質素倹約・質実剛健を旨とするこの男が四十代を迎えた時、図らずも「世界征服への道」は拓かれた―。十三世紀、ユーラシアの東西を席巻したモンゴル帝国。その誕生への道のりを、最新の考古学で解明する。
【e-honおすすめコメント】 13世紀にユーラシアの東西を席巻し、その後の世界史を大きく転換させたモンゴル帝国。ヨーロッパが世界を支配する以前に現出した「パックス・モンゴリカ」時代の、人類史における重要性は、近年、広く知られるようになった。しかし、ではなぜ、ユーラシア中央部に現れた小さな遊牧民のグループ、モンゴルにそれが可能だったのか、また、その創始者、チンギス・カンとは、いったいどんな人物だったのか、まだ多くの謎が残されている。本書では、20年以上にわたってモンゴルの遺跡を発掘し続けている著者が、この謎に挑む。著者がフィールド・ワークから実感するチンギス・カンは、小説などでよく描かれる、果てしない草原を軽快に疾駆する「蒼き狼」、あるいは金銀財宝を手にした世界征服者――というイメージとは異なり、むしろ質素倹約を旨とする質実剛健なリーダーだという。その姿を明らかにしつつある近年の著者の発掘成果が、チンギスの都と目されるアウラガ遺跡である。チンギスは、ただ戦争に明け暮れるだけでなく、この都をひとつの拠点に、良質の馬と鉄を手に入れ、道路網を整備していった。つまり、産業を創出し、交通インフラを整えることで、厳しい自然環境に生きるモンゴルの民の暮らしを支え続けたのである。その「意図せぬ世界征服」の結果として出現したのが、イェケ・モンゴル・ウルス=大モンゴル国、いわゆるモンゴル帝国であった。さまざまな文献史料と、自然環境への科学的調査を踏まえ、気鋭の考古学者が新たに描き出すモンゴル帝国とチンギス・カンの実像。
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目次 |
【目次】 第1章 実像を追う―尽きない謎 第2章 転機を読む―チンギスの誕生
第3章 寒さに克つ―モンゴルの自然環境 第4章 馬を育む―圧倒的な機動力 第5章 鉄を求める―資源をめぐる争い 第6章 道を拓く―首都とネットワーク 第7章 故郷を慈しむ―国づくりのヴィジョン
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ジャンル |
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