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著者名 |
大浜徹也 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2015年06月 |
参考価格 |
¥902 |
頁数 |
228p |
ISBN |
978-4-06-292302-6 |
内容 |
【要旨情報】 日本人にとって「軍隊」とはいかなるものだったのか。一九四五年の敗戦以来、「軍隊の記憶」は、ばっさりと切り捨てられている。徴兵の恐怖と「徴兵逃れ」の実相、凄惨な私的制裁、兵士たちの性生活と花柳病、遺された家族の貞操。民衆の原像たる兵士は「皇軍」に何を期待し、いかに傷ついたか。天皇を頭首とした近代日本の「軍隊の本質」を描き出す。
【e-honおすすめコメント】 日本人にとって「軍隊」とはいかなるものだったのか。1945年の敗戦を経過した現代人にとって、「軍隊の記憶」は、明治国家の亡霊を引きずり続けたために、あまりにもばっさりと切り捨てられたかの感がある。しかし、「天皇制軍国主義」という「自明の理」をよりどころに、その封建的体質を指弾するのみでは、近代日本の軍隊の実像はとらえきれない、と著者はいう。大日本帝国軍隊は、明治建軍から敗戦に至るまで、天皇に直隷し、天皇の統帥下に、その御稜威(みいつ)を世界に輝かせようとした「皇軍」であり、まさに「天皇の軍隊」であった。天皇は軍人の「頭首」として、斃れた将兵を強く意識し、その魂魄を守る者としても存在した。また、こうした天皇像をとおして、兵士は天皇との情誼的一体感を持ち得たのである。しかし、天皇の名による軍隊生活の実態はどうだったか。本書では、兵士たちの日記や書簡等を多く取り上げ、民衆の原像たる兵士の姿を明らかにする。徴兵の恐怖と「徴兵のがれ」の実相、凄惨な私的制裁、兵士たちの性生活と花柳病、遺された家族の貞操…。戦争が長期化するなかで、軍隊は大衆化し、軍官僚は肥大化して「天皇の軍隊」はおおきく変質していく。〔1978年、教育社刊の同名書籍の文庫化〕
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目次 |
【目次】 概観(幻想としての「皇軍」 民衆の原像としての兵士 ほか)
第1章 「国民皆兵」の虚実(徴兵令の施行 免役条項をめぐって 国民皆兵主義の拡大) 第2章 兵営への途(徴兵検査をめぐって 入営の日まで) 第3章 兵営生活の虚実(新兵の日々 内務班の実相) 第4章 天皇と「股肱の臣」(軍人勅諭をめぐって 軍紀と憲兵 兵士と天皇) 第5章 兵士たちの素顔(満たされぬ日々 性をめぐる問題) 第6章 出征兵士と遺家族(遺された者たち 凱旋兵士たち) 第7章 「皇軍」哀歌(大量徴集がもたらしたもの 私的制裁をめぐって 軍中央部と兵士の亀裂)
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ジャンル |
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