大森荘蔵−哲学の見本 講談社学術文庫*再発見日本の哲学
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著者名 |
野矢茂樹 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2015年07月 |
参考価格 |
¥1,100 |
頁数 |
304p |
ISBN |
978-4-06-292309-5 |
内容 |
【要旨情報】 隣の部屋のテーブルは、誰も見ていなくてもある、つまり、知覚されていなくても物はある。私は他人の痛みを痛むことはできない、他人の心のありようは知りえない―物と知覚、他我問題など哲学の根本問題と切り結び、独自の思索を展開した大森荘蔵。「その全身で自らの思索を刻んでいく姿を描き出し」た、哲学の魅力あふれる一冊。
【e-honおすすめコメント】 他人にも心があり、その心のありようは、おおむね私と同様である、と常識的には考える。しかし、その考えが正しいと保証してくれる証拠はどこにもない。「他我問題」という、哲学の大テーマである。私に他人の「痛み」がわかるか、他人の痛そうな外見と、私が知っているあの「痛み」の感覚が同じとは限らないではないか。―― 大森荘蔵は、このような哲学の大テーマを、独自の思索をかさねて考え続けた。その道筋を、著者は初期の論文から晩年に至るまで、ていねいに追っていく。そこには、哲学することの本質が現れている、という確信がある。著者は、「はじめに」でこう書く。「私は、大森荘蔵という一人の哲学者が、その全身で自らの思索を刻んでいく姿を描き出したかった。大森ブランドの哲学製品をショーウインドウの並べ、解説したり値踏みしたりするのではなく、それを作り、壊し、未完成のまま低く呻き声をあげている、その生身の身体を、読者の前に差し出したい。乱暴に言い切ってしまえば、そうして、『哲学ってのはこうやるもんなんだ!』と見得をきりたいのである。」 近代日本の哲学者の思索の本質と魅力を描き出す「再発見 日本の哲学」シリーズ、学術文庫版の第一弾!
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目次 |
【目次】 1 「超越」という問題(物と知覚 電子の存在
他我問題 知覚像語の構成) 2 無限集合を生成する言葉(二元論批判 「超越」の正体 知覚因果説への応答 物と知覚の重ね描き) 3 立ち現われ一元論への転回(「心の作用」の否定 知覚と思い 世界そのものが立ち現われる 立ち現われの虚と実) 4 立ち現われの風景(想起と過去 四次元宇宙と有情の世界 重ね描き・無脳論・脳透視 他我の虚想とアニミズム) 5 言語的制作の可能性(語り存在 過去の制作 経験の時間と制作された時間 自我と他我)
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ジャンル |
文庫 > 学術・教養文庫 > 学術・教養文庫 > 講談社学術文庫
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