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著者名 |
塚本邦雄 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2018年11月 |
参考価格 |
¥1,870 |
頁数 |
336p |
ISBN |
978-4-06-513696-6 |
内容 |
【要旨情報】 花は歌人を象徴する。晶子の蓮や牡丹、茂吉の苧環に通草、牧水の櫻、そして白秋の植物園的多彩性―“馬醉木”“椿”“菫”“罌粟”“薔薇”“勿忘草”“ジギタリス”花を愛し、本草学にも深く通じた博学の前衛歌人が、十数年の歳月をかけ分類・精選した二十四の詩歌庭園。古今東西の偉大な言語芸術から、真実の言葉を結晶させようと心血を注いだ名エッセイ。
【e-honおすすめコメント】 櫻、紫陽花、曼珠沙華…豪腕アンソロジストが愛する花花を題材に、古今の名歌を厳選し、魅力溢れる解釈と鑑賞で織りなす至高の詞華集
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目次 |
【目次】 馬醉木―花馬醉木風にかわきてうつしみは編目弛びし悲しみの籠 椿―一人の刺客を措きてえらぶべき愛なくば水の底の椿
菫―すみれ咲く或る日の展墓死はわれを未だ花婿のごとく拒まむ 罌粟―罌粟播きてその赤き繪を標とせりはるけきわざはひを待つ家族 薔薇―薔薇、胎兒、慾望その他幽閉しことごとく夜の塀そびえたつ 勿忘草―少年の戀、かさねあふてのひらに光る忘れな草の種子など 茴香―青春は一瞬にして髭けむるくちびるの端の茴香のoui! 百合―ダマスクス生れの火夫がひと夜ねてかへる港の百合科植物 ジギタリス―赤い旗のひるがへる野に根をおろし下から上へ咲くジギタリス 泰山木―泰山木雪白の花ふふみたり青年を棄てて何を愛する 燕子花―かきつばたこの夜男は亂闘に敗れたる衣胸に飾らむ 海芋―花屋には海芋蒸れつつクー・デタァこころ戀ふわが皮膚呼吸 梔子―くちなしの實煮る妹よ鏖殺ののちに来む世のはつなつのため 紫陽花―人は幼き日より老いつつあぢさゐに晝たまゆらの〓とどまらず ダリア―買手きまらぬ庭園の隅 贅肉のごとき白ダリアを放置せり 朝鮮朝顏―棄てたる愛否や朝鮮朝顏のあたり明るむ七月の闇 晝顏―不惑とてなに惑はざるひるがほのゆふべ咲きのこれる一つ花 木槿―別離燦爛たるこの刻よ〓年の肘白妙の木槿にふれて 夾竹桃―褪紅に霧ひ敗戦記念日をななめい立てり夾竹桃は 合歡―ひる眠る水夫のために少年がそのまくらべにかざる花合歡 蓮―わが修羅のかなた曇れる水のうへに紅き頭韻の花ひらく蓮 曼珠沙華―いたみもて世界の外に佇つわれと紅き逆睫毛の曼珠沙華 鳥兜―愛を病むものらなべてに鳥兜咲けり慄然たる濃むらさき 桔梗―桔梗苦しこのにがみもて滿たしめむ男の世界全く昏れたり
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ジャンル |
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