越境の中国史 南からみた衝突と融合の三〇〇年 講談社選書メチエ
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著者名 |
菊池秀明 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2022年12月 |
参考価格 |
¥1,980 |
頁数 |
272p |
ISBN |
978-4-06-530275-0 |
内容 |
【要旨情報】 古代以来、中国の歴史は「北から動く」ものだった。しかし清代末期、近代への「変革の風」は南から吹く。その風を起こしたのは、ヤオ族やチワン族などの周辺民族と、漢人や客家の移民たちが生み出す「越境のエネルギー」だった。辺境で過熱する科挙、キリスト教や儒教と軋轢を起こす秘密結社、厳しい競争に生き残るための「〓食(ワンセック)」という行動様式、「外来政権」の波状的な支配を受ける台湾原住民など、中国社会の多様性と流動性から、歴史と現在を捉えなおす。
【出版社コメント】 香港の民主化運動への禁圧、台湾への軍事的圧力――。現在の中国が見せる、特に南部への強硬な姿勢には、どのような歴史的背景があるのだろうか。中国史のフロンティア=華南地方の周辺民族と移民活動に焦点を当て、南から中国史を見直す。中国の歴史は従来、黄河流域に展開した古代王朝の興亡史や、騎馬遊牧民が打ち立てた大帝国など、「北から動く」ものとして捉えられてきた。しかし、清代末期、広州などの港町を窓口とした近代ヨーロッパとの出会いをきっかけに、新しい時代が始まる。洪秀全の太平天国、孫文の辛亥革命など、社会変革の大きな動きは南から起こり、中国史上初めて「南からの風が吹いた」のである。その「風」を起こしたのは、漢民族にヤオ族・チワン族やミャオ族、さらに客家など様々な人々が移動と定住を繰り返す「越境のエネルギー」だった。世界のチャイナタウンではなぜ広東語が話され、福建省出身者が多いのか。周辺民族は、漢民族のもたらす「文明」にどのように抵抗し、あるいは同化したのか。辺境でこそ過剰になる科挙への情熱や、キリスト教や儒教と軋轢を起こす秘密結社、漢民族から日本人そして国民党と、波状的な支配を受ける台湾原住民など、中国社会の多様性と流動性を史料と現地調査から明らかにし、そこで懸命に生きてきた人々の姿を見つめる。 目次序章 中国史のフロンティア=華南第一章 動き出した人―――福建・広東の移民活動第二章 越境する漢人移民――広西と台湾への入植第三章 辺境の科挙熱――中国文明と向き合う第四章 周辺民族の抵抗と漢文化――流入する移民と秘密結社第五章 太平天国を生んだ村で――移民社会のリーダーたち第六章 械闘と動乱の時代――つくり直される境界終章 越境してやまない人―――海外移住と新たな統合あとがき参考文献索引
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目次 |
【目次】 序章 中国史のフロンティア=華南 第1章 動き出した人々―福建・広東の移民活動
第2章 越境する漢人移民―広西と台湾への入植 第3章 辺境の科挙熱―中国文明と向き合う 第4章 周辺民族の抵抗と漢文化―流入する移民と秘密結社 第5章 太平天国を生んだ村で―移民社会のリーダーたち 第6章 械闘と動乱の時代―つくり直される境界 終章 越境してやまない人々―海外移住と新たな統合
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