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著者名 |
毛利眞人 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2023年10月 |
参考価格 |
¥2,310 |
頁数 |
288p |
ISBN |
978-4-06-532257-4 |
内容 |
【要旨情報】 いまもなお続く「指導」と「自主規制」の巧妙にして隠微な構造。文字は取り締まれても、音声に権力の網はかけられるのか―?
【出版社コメント】 本書は当時最新の、音声にかかわるメディアであったレコードの検閲について、内務省当局の記録である『出版警察報』をメイン史料として浮き彫りにします。レコードは最新の音声・映像メディアであるラジオ・映画に比して、一般大衆が実際に手元に置けるという点で従来の書物と地続きのものでしたが、再生装置の必要性、享受の複数性・同時性などの特徴から従来の「活字の取り締まり」とは違う位相を呈することになりました。レコード検閲は内務省警保局図書課レコード検閲係(のち検閲官)がおこないましたが、官と民の意見のすり合わせをする「内閲」や「懇談」を通じて、やがて発禁を避けるためのレコード会社による自主検閲(=自粛)という仕組みができあがります。敗戦後、検閲は憲法によって禁止され、GHQによる占領期を除いて公式にはおこなわれてはいませんが、クレームを恐れるレコード会社や放送局の自主規制が検閲の役割を果たしているという点で、その仕組みはいまなお変わっていません。さらにSNSの普及によって検閲はいまや一般大衆の手に委ねられたとさえいえ、企業が自粛する構図ができあがっているのです。本書は「昭和」という時代における音声メディアと権力との関係、メディア自身のありようがどのようなものであったかをさぐります。また、本書ではこれまで取り上げられることのなかったレコード検閲係(官)小川近五郎という人物の実像に迫ります。レコード検閲で下級官僚が果たした役割をたどりつつ、その人間味をも含めて「現場からの歴史」を描きます。
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目次 |
【目次】 第1章 レコードというメディア 第2章 レコードにも検閲を!
第3章 出版法改正 第4章 レコード検閲係・小川近五郎 第5章 “忘れちゃいやョ”と“あゝそれなのに” 第6章 昭和十二年の転機 第7章 便乗と動員 第8章 戦時体制下のレコード検閲 第9章 夢去りぬ
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ジャンル |
歴史・民俗 > 日本史 > 日本現代史(戦前戦中) > 昭和 戦前・戦中期
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