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著者名 |
外池昇 |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2024年01月 |
参考価格 |
¥1,980 |
頁数 |
272p |
ISBN |
978-4-06-534464-4 |
内容 |
【要旨情報】 伝説の初代天皇は、幕末・明治期にその存在感を高めた。江戸幕府が定めた神武天皇陵は、孝明天皇の意志で改められるが、本居宣長の異説には支持者が多く、疑念はくすぶり続ける。水戸藩主・徳川斉昭の嘆きと、幕末の能吏・川路聖謨の解釈。文人画家・富岡鉄斎が描いた「御陵図」の心象風景。橿原神宮の創建に尽力し、決裂した民間勤王家・奥野陣七。お雇い外国人は、「神武天皇祭」に冷徹な眼を向けた―。現代にいたる「神武天皇」と日本社会をとらえ直す。
【出版社コメント】 天皇の初代とされる神武天皇は、生没年はもちろん、その実在さえ定かではない。しかし、伝説上の重要人物として、日本の歴史に大きな影響を与え、論争を呼び起こし、時に政治問題となってきた。天皇陵をめぐる近世・近代史の研究者である著者が、「神武天皇陵」の所在地論争と、橿原神宮の創建を軸に、「歴史学の主題」としての神武天皇に迫る。初代天皇の墓所「神武天皇陵」は、実は江戸時代になるまで定かではなかった。元禄時代の江戸幕府の調査で、奈良・四条村の塚山に「定められた」のである。しかし、当初からこれには異論があり、幕末期には孝明天皇の意思により、その300メートルほど南の「神武田」に改められ、ここが、現在も天皇が参拝を行う神武天皇陵となっている。一方、国学者の本居宣長らは、畝傍山中の丸山を主張して根強い支持を得ており、明治期になっても「疑念」はくすぶり続けた。さらに、水戸学の巨頭・徳川斉昭、寛政の三奇人・蒲生君平、幕末の能吏・川路聖謨、明治大正の文人画家・富岡鉄斎らの見解もみていく。また、神武天皇を祀る橿原神宮の創建と隆盛に尽力し、のちに決裂した民間勤王家・奥野陣七の生涯や、明治期に「神武天皇祭」に冷徹な目を向けたお雇い外国人にも注目し、「紀元節」から「建国記念の日」へと、現代にいたる「神武天皇」と日本社会をとらえ直す意欲作。目次序章 現代の神武天皇第一章 三つの神武天皇陵第二章 幕末動乱と神武天皇陵第三章 奈良奉行所与力の結論第四章 文久の修陵第五章 明治天皇の親祭と富岡鉄斎第六章 橿原神宮と民間結社第七章 消えない疑念終章 紀元節から「建国記念の日」へ
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目次 |
【目次】 序章 現代の神武天皇 第1章 三ヵ所の神武天皇陵
第2章 攘夷の気運と幕末動乱 第3章 奈良奉行所与力の結論 第4章 文久の修陵 第5章 明治天皇の親祭 第6章 橿原神宮と民間結社 第7章 消えない疑念 終章 紀元節から「建国記念の日」へ
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