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著者名 |
ナルゲス・モハンマディ |
出版社 |
講談社 |
出版年月 |
2024年04月 |
参考価格 |
¥2,420 |
頁数 |
296p |
ISBN |
978-4-06-535381-3 |
内容 |
【要旨情報】 2023年ノーベル平和賞受賞!女性刑務所の内情を暴く衝撃のノンフィクション。
【出版社コメント】 ノーベル平和賞を受賞したモハンマディ氏の「戦いの記録」を緊急翻訳出版。イランの刑務所では、どのような思想犯への「拷問」が行われているのか?純白の壁の向こうで起きている非人道的な行いを、世界に向けて告発する。刑務所内の女性たちにおこなった12本の貴重なインタビュー集!子どもの権利のための集会に参加した、外国籍である、イスラム教以外の宗教を信じた、仕事でアンケート調査を行った、あるいは理由もなく、突然、逮捕された女性たち。ある者は自宅に授乳中の幼い子どもを残して、ある者は路上に子どもを置き去りにする形で、自由を奪われたのである。裁判を経ないイランでは、逮捕者はすぐに刑務所に収監される。2020年だけで147人もの囚人がイラン人権委員会に、罪状や刑期が不明なまま拘禁されていると訴えた(2020年イラン人権報告書より)。テヘランにある悪名高きエヴィーン刑務所209棟で行われていたのは、鞭打ち、自白の強要、看守のセクハラ、子どもを含む家族への脅迫。なによりイランで日常的に行われている「白い拷問」について証言者たちは包括的に描写し、分析している。白い拷問とは、主に思想犯や政治犯に対して行われてきた「感覚遮断による拷問」。長い時間をかけて、囚人のすべての外部刺激を奪い去るもので、イランで拷問と抑圧の武器として使われてきた。 白い拷問の苦痛は、刑務所の構造のみならず、看守や尋問官のふるまいによっても増幅する。囚人は独房の照明を操作されて昼夜の感覚を失い、睡眠パターンを妨げられる。独房や尋問室で身体的接触が全て遮断されると、感じられるのは痛みだけ、つまりコンクリートの床と壁、そしてゴワゴワの毛布だけという状態になる。独房で唯一臭いを放っているのは不衛生きわまりないカブトムシの死骸が詰まったトイレで、これが囚人の嗅覚を痛めつけることも計算ずくである。食事は味気なく、毎日同じで、金属のボウルに入ったものが生ぬるい状態で出される。たとえ囚人が白い拷問にあっていると自覚していても、感覚を奪われると、生理的な変化は避けられず、心が不安定になる。白い拷問は根本的に体の在り方を狂わせ、健康を蝕む。心の傷だけではなく、神経疾患、心臓発作までを引き起こす。本書はその恐怖の記録であると同時に、それでも信念を抱き、自由のために戦い続ける女性たちの真摯な訴えでもある。
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目次 |
【目次】 ナルゲス・モハンマディの歩みと主張 ナルゲス・モハンマディからノーベル委員会への手紙
ナルゲスとイランの女性の状況について―理解を深めるための序文(ライオンたちの咆哮―シリン・エバディ ナルゲスとその闘いの歴史―ナエレ・トヒディ 女性たちの連帯の輪―シャノン・ウッドコック) 獄中手記―ナルゲス・モンマディ(「3歩歩けば壁」の独房 2010年6月 3歳の双子を置いて2度目の収監 人生を破壊され、基本的な欲求を奪われる ほか) 12のインタビューと13人の証言(ニガラ・アフシャルザデ―6歳と8歳の子どもと歩いているとき、道端で逮捕される アテナ・ダエミ―道端でいきなり逮捕され、すぐに6時間の取り調べを受けて刑務所へ ザラ・ザクタチ―あいまいな「モハレベ」の罪で逮捕され、夫と娘と妹も同時に拘禁 ほか)
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ジャンル |
社会学 > 社会学 > 女性学・家族論 > 女性学概論
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