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著者名 |
前田啓介 |
出版社 |
小学館 |
出版年月 |
2021年06月 |
参考価格 |
¥1,210 |
頁数 |
446p |
ISBN |
978-4-09-825401-9 |
内容 |
【要旨情報】 「作戦の神様」か、「悪魔の参謀」か―。ノモンハン事件やマレー作戦などを主導した作戦参謀は、戦後、戦犯追及を逃れてアジア各地に潜伏。経緯を綴ったベストセラー『潜行三千里』を引っさげて国政選挙に電撃出馬しトップ当選を果たすが、再び東南アジアへ旅立った後に失踪。「絶対悪」と指弾された男はいったい何をしようとしていたのか―。謎の失踪から60年、残された親族・関係者に取材し、未公開資料を発掘。その知られざる実像に迫る本格評伝。
【出版社コメント】 伝説の参謀は本当に「絶対悪」だったのか? 1961年(昭和36年)4月4日、元陸軍参謀にして参議院議員の辻政信は、羽田空港から東南アジア視察のため単身、飛び立った。実はその出発直前、数々の「異変」が確認されていた。たとえば、辻の次男・毅氏はこう証言する。〈父はタラップに4回出てきたんです、機内に入ってから。あり得ないことです……〉その後の足取りは杳として知れず、8年後に「死亡宣告」が出された。伝説の作戦参謀は、いったい何をしようとしていたのか――。その生涯は、まさに波乱に満ちている。苦学の末、陸軍士官学校を首席で卒業、陸大で恩賜の軍刀を下賜された。初陣となった第1次上海事変での武勇が報じられ、一躍時の人となるが、作戦参謀として主導したノモンハン事件で大損害を蒙り閑職に飛ばされた。2年後の太平洋戦争緒戦マレー作戦で名を上げ、「作戦の神様」と称される。だが、シンガポール攻略後の華僑虐殺やフィリピン戦線での捕虜殺害、ガダルカナル島奪還作戦の失敗などを経て、その名声は地に墜ちる。タイ・バンコクで玉音放送を聞いた辻は、潜行生活に入ることを決意する。ラオス、ベトナムを経由して中国に渡ったのち、極秘裏に日本へと帰国。戦犯指定解除後、手記を次々と発表し、『潜行三千里』は大ベストセラーに。勢いに乗って衆院選に出馬しトップ当選、さらに参院選で全国3位となるも、それから2年も経たずに、再び訪れた東南アジアで消息を絶った――。辻政信の主な評伝が刊行されたのは1980年代までだった。以来、30年以上の月日が流れている。本書には、これまで語られてこなかった数々の新証言・新事実が収録されている。謎の失踪から60年――。毀誉褒貶の激しい作戦参謀の実像が明かされる。 【編集担当からのおすすめ情報】 辻政信の名は、昭和陸軍の悪しき独断専行の代名詞のように使われてきました。数多ある評伝の中で、辻を好意的に取り上げているのは1冊だけしかないという指摘もあります。しかし、2018年に辻の地元である石川県の金沢支局に赴任した読売新聞の前田記者は、辻の関係者に取材し、新たな資料にあたることで、これまで知られることのなかった数々の事実を発掘していきます。30年もの時を超えて、今こそ世に問う本格評伝、ぜひご一読ください。
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目次 |
【目次】 はじめに―「絶対悪」と「英雄」の狭間で 第1章 別れの予感―1961年の辻政信
第2章 炭焼きの子に生まれて―1902年の辻政信 第3章 「反骨」の萌芽―1917年の辻政信 第4章 不死身の中隊長―1932年の辻政信 第5章 転戦し続ける「神様」―1939年の辻政信 第6章 語られざる潜伏生活―1945年の辻政信 第7章 政界という名の戦場―1952年の辻政信 第8章 「失踪」の真実―再び1961年の辻政信 おわりに―負け戦と分かっていても
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