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著者名 |
佐伯啓思 |
出版社 |
PHP研究所 |
出版年月 |
2024年06月 |
参考価格 |
¥1,210 |
頁数 |
256p |
ISBN |
978-4-569-85736-7 |
内容 |
【要旨情報】 ロシアの狂気、アメリカの独善を生み出すものの正体。『旧約聖書』によると、歴史の最終局面では世界は破滅し、その前(後という説もある)に至福のユートピアを迎える。この終末論に基づく歴史観が、「神」が姿を見せない現代においてもアメリカ・ロシアを突き動かしている。歴史の深部にある『旧約聖書』の影響力、さらには文明の「根源感情」を論じ、現代を捉え直す。斎藤幸平氏との「保守×左派」対談も収録。
【出版社コメント】 しばしばフランス革命は、「自由主義」「社会主義」「保守主義」の三つの思想を生みだしたといわれるが、「保守主義」を欧州に残して、「自由主義」はアメリカへ、「社会主義」はソ連へ引き継がれたと見なしてよいだろう。この両国はその後それらのイデオロギーを世界に普及させることを目指すのだが、そうした志向の根底には『旧約聖書』の終末論が潜んでいた。『旧約聖書』によると、歴史の最終局面では世界は破滅し、その前(後という説もある)に至福のユートピアを迎える。この終末論に基づく歴史観が、「神」が姿を見せない現代においてもアメリカ・ロシアを突き動かしているのだ。本書では文明論の第一人者が、歴史の深部にある『旧約聖書』の影響力、さらには文明の「根源感情」を論じ、現代を捉え直す。巻末には『人新世の「資本論」』の著者斎藤幸平氏との「保守×左派」対談も収録。「どうして日本人はこんなにも資本主義が好きなのか」という問いや、マルクスについての疑問、資本主義に対して半身で構えるための「コモン」などについての議論を展開する。●承認欲求がやがて対等願望に●ユダヤ教の「他民族への優越」が受け継がれた●歴史の四層の構造●「市民的資本主義」と「ユダヤ的資本主義」●ヨーロッパの根源感情●ロシアの「終末への熱狂」●支配されるものの知恵--イギリスの保守主義とは
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目次 |
【目次】 第1章 現代によみがえる終末論(われわれが置かれている分岐点 『旧約聖書』と終末論)
第2章 「はじめの人間」と「おわりの人間」(グローバリズムの歴史意識 歴史のはじまりに立つ「最初の人間」 「自由」の意味の大転換 ニーチェの洞察とリベラルの崩壊) 第3章 文明の四層構造(冷戦後の世界秩序の崩壊 「歴史の終わり」が「文明の衝突」を生みだす ロシアの挫折と、プーチンの屈辱 西欧近代を作ったユダヤ・キリスト教 文明の「根源感情」) 第4章 アメリカとロシアを動かすメシアニズム(「文明」と「文化」の論理 西欧文明とスラブ文明の軋轢 ロシア的な憂鬱 『旧約聖書』の影響下にある世界) 終章 もうひとつの歴史観(「リベラルな価値」の真価とは 支配されるものの知恵 「時効の原理」と宗教的精神 人間を突き動かす価値観) 特別対談 「資本主義」への異論のススメ(斎藤幸平×佐伯啓思)
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ジャンル |
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